長野県の小布施にある美術館には、珍しい美術館があります。その名前は「北斎館」です。
その名の通り、葛飾北斎の絵画が展示されています。
葛飾北斎は、江戸で活躍した浮世絵師ですよね。それがなぜ長野県で彼の絵画が展示しているのかというと、彼のスポンサーであった豪商が小布施にいたからです。
そのスポンサーのもとに晩年の頃に滞在し、天井絵の肉筆を描いたのです。この頃、北斎は80歳です。
彼は88歳で亡くなったので、余命8年で描いた絵が展示されているのです。
肉筆とは、浮世絵の新しいジャンルの事です。通常、浮世絵は版画です。
しかし肉筆の場合は、画家が自ら筆で絵を仕上げます。これを肉筆浮世絵といい、北斎は通常の浮世絵だけでなく肉筆も手にかけていたのです。
北斎館では、あまり知られていない北斎の一面を絵画で垣間見る事ができます。
北斎館に展示されている絵画は、80歳で描いたとは思えないほどダイナミックです。
鮮やかで繊細な浮世絵を見ると、北斎が自らを「画狂人」と呼んだのが分かります。
北斎館の入館料は、大人が800円です。中学生以下は無料で、リーズナブルな美術館なんです。
小布施駅から徒歩で12分とアクセスもしやすいので、ぜひ訪れてみたらどうでしょうか?
北斎は西洋の画家であるゴッホなどにも影響を与えているので、これをきっかけに絵画に興味を持つのもいいと思いますよ。
珍しい北斎の肉筆は、見る価値ありです。小布施に訪れたら、ぜひおすすめの美術館です。